日本における創業300年以上、
売上50億円以上の企業を
「日本型サスティナブル企業」と定義し、
その長寿の秘訣を考察している。
ビジョナリーカンパニーなど
海外企業の考察は目にするが、
こうした視点は面白い。
単に逸話、美談を並べるだけでなく
長寿企業の継続性に関して
経営視点から分析されている。
まず大前提として顧客価値を提供し続ける・・・
ということ。
その上で
「時代」、「世代」、「事業」の
変化を乗り越えていくために
・「身の丈経営」への拘り
・「価値観」をつなぐ重要性
・コア能力と価値観に沿った価値提供
の重要性をうたっている。
また価値提供には3つの力
・コア能力を自己認知する力
・コア能力をベースに顧客価値を再構築する力
・コア能力を磨き続ける組織能力
を必要としている。
例えば当社でのコア能力は
人財力や技術力であったりする。
まずこうした表層的な能力を言語化し、
自己認知させる。
そしてこのコア能力を製品やサービス、
事業の多角化といった独自のコア能力に
組織力で再構築する。
こうした考え、プロセスの美しさ、
文化がひとつの生命力となり
長寿企業が生まれるんだと思う。
まさに私が考える理想。。。
また神事・祭事を経営に活かす
などの視点も興味深い。
なかなかの良書。
お薦めの一冊。
創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか